スクールカウンセラーとして、リストカット(自傷行為)をしている生徒を支援する際には、慎重かつ温かい対応が求められます。以下のポイントを意識すると良いでしょう。
信頼関係の構築
生徒が安心して話せるよう、非批判的で受容的な態度を取る。
無理に話を聞き出そうとせず、生徒のペースに合わせる。
リストカットの背景を理解する
自傷行為の目的(感情調整、自己罰、他者へのメッセージなど)を探る。
ストレスの要因(家庭環境、学校生活、人間関係など)を把握する。
安全確保
怪我の程度を確認し、医療的な支援が必要な場合は保護者や養護教諭と連携。
自殺のリスクがあるかを慎重に評価し、必要なら専門機関につなぐ。
適切な支援策を検討
自傷行為に代わるストレス対処法(呼吸法、運動、絵を描くなど)を提案。
学校生活や家庭での支援体制を整える(担任や養護教諭との情報共有)。
必要に応じて、外部の専門機関(精神科、児童相談所など)への連携を行う。
保護者との連携
保護者に伝える際は、生徒の気持ちを尊重しながら行う。
保護者が理解し、適切に対応できるよう助言する。
継続的なサポート
定期的に面談を行い、状況の変化を見守る。
環境の改善やストレス要因の軽減に向けた支援を続ける。
生徒が自傷行為をやめられなくても責めず、長期的な視点で寄り添うことが大切です。