認知行動療法(CBT)は、心理療法の一つで、特にスクールカウンセリングでも非常に役立つアプローチです。

CBTは、考え方や行動が感情に大きな影響を与えると考え、その認識を変えることによって、感情や行動の改善を目指します。


スクールカウンセラーとしても、様々な問題に対する支援方法として非常に効果的です。

認知行動療法(CBT)の基本的な考え方


CBTでは、次の3つが中心となります。

認知(Cognition)


思考や信念が、感情や行動にどれだけ影響を与えるかに注目します。
例えば、「自分はできない」と思うと、学校の課題にも消極的になったり、失敗を恐れるようになります。




感情(Emotion)


思考が感情に与える影響。ネガティブな考えが感情を引き起こし、逆に感情が思考を強化することがあります。
「失敗してしまった」と考えると、不安や落ち込みが生じ、それが行動に影響します。






行動(Behavior)


思考と感情は行動に影響を与えます。例えば、自信がないと、挑戦的な行動を避けることが多くなります。






認知の再構成


生徒が持っている否定的な思考(例:「自分はダメだ」)を、もっと現実的で適応的な思考に変える技法です。


例: 「私はできるわけない」と思っている生徒に対して、「これまでにも挑戦してうまくいったことがあるよね」と気づかせる。






行動実験


生徒が持っている不安や恐怖に対して、実際に小さな行動を試してもらい、感情がどう変化するかを観察します。

例: 不登校の生徒に「1日だけ学校に行ってみよう」と提案し、どんな感じだったかを振り返る。






認知的歪みの指摘


生徒が自分の考えを過度に一般化したり極端に考えたりしている場合、その歪みを指摘し、よりバランスの取れた思考へと導く方法です。



例: 「テストで悪い点を取ったから、私は何もできない」と思っている生徒には、「テストだけで自分を判断しない方がいい」とアプローチします。








問題解決スキル


生徒が抱えている具体的な問題に対して、冷静に解決策を考える方法を教えます。

これにより、ストレスや不安を軽減する手助けをします。


例: 「どうしたら宿題をもっと効率よく終わらせられるか?」を一緒に考える。





スクールカウンセラーとしてのCBTの活用法


CBTを使うことで、生徒の学校に対する恐怖や不安感を軽減し、学校復帰に向けた自信を取り戻す手助けができます。






情緒面でのサポート


学校生活におけるストレスや不安、いじめや対人関係の悩みを、CBTを通して生徒自身がどのように思考を変え、行動を改善できるかを一緒に考えます。





教師や保護者へのサポート


生徒が抱える課題に対して、教師や保護者がどうサポートすれば良いかをアドバイスする際にも、CBTの視点を活かすことができます。例えば、家庭でのサポート方法や教師とのコミュニケーション方法について提案できます。






学ぶためのリソース


書籍:
『認知行動療法の基本』(アラン・バンディ、清水俊行著)
『スクールカウンセリングにおける認知行動療法』(日高 健一著)





オンライン講座:
CBTに関するオンライン講座(大学や心理学系のオンラインプラットフォームに多くあります)
認知行動療法の実践的な技法を学べるワークショップ(スクールカウンセラー向け)



認知行動療法を活用することで、カウンセリングの効果を高め、生徒が自分自身で問題を乗り越えられる力を育むことができます。具体的な場面でどう活かすかを考えながら進めていくと良いですね。

投稿者 marry

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