交流分析(TA: Transactional Analysis)は、自分の思考・行動パターンを振り返り、コミュニケーションを改善する心理学の手法です。
日常生活で実践できる練習方法を ①自我状態のトレーニング、②交流パターンの練習、③人生脚本の書き換え、④ゲーム分析の実践 の4つのステップに分けて紹介します。
自我状態(エゴグラム)のトレーニング
まずは、自分の「親(P)」「大人(A)」「子ども(C)」のバランスを理解し、調整する練習をします。
① エゴグラムを作成する(自己分析)
エゴグラムとは、自分の自我状態を視覚化する方法です。
やり方:
以下の質問に答え、各項目を 1~10点 で評価する。
点数を棒グラフにし、自分の傾向を分析する。
自我状態 質問(当てはまるほど高得点) 点数(1〜10)
批判的な親(CP) 「ルールやマナーを厳しく守る」「他人に厳しくしがち」
養育的な親(NP) 「人を気遣い、優しくする」「面倒見が良い」
大人(A) 「冷静に状況を判断する」「感情ではなく論理で考える」
自由な子ども(FC) 「好奇心旺盛で創造的」「楽しいことが好き」
従順な子ども(AC) 「人の顔色をうかがう」「我慢しがち」
✅ ポイント:
グラフにしてバランスを見てみる。
どの項目が高すぎる or 低すぎるか? を意識する。
例えば「CP(批判的な親)」が高いなら、人を厳しく批判しすぎていないか? を振り返る。
② 弱い自我状態を強化する練習
エゴグラムを作ったら、足りない部分を意識的に強化する。
状況 弱い部分 トレーニング方法
・すぐに感情的になる 大人(A) 物事を感情ではなく「事実」として考える練習をする
・人に流されやすい 批判的な親(CP) 自分の意見をはっきり伝える練習をする
・楽しむのが苦手 自由な子ども(FC) 1日1つ楽しいことをする
✅ ポイント:
毎日1つ意識することを決めて行動する。
例えば「今日はA(大人)の視点で判断する日」と決める。
交流パターンの練習
交流分析では、コミュニケーションのパターンを「補完交流」「交差交流」「裏面交流」に分類します。
① 会話を記録してパターンを分析
日常のやり取りを振り返り、「どんな交流が多いか?」を分析する。
【やり方】
気になった会話をメモする(誰と、どんな会話をしたか)
どの交流パターンだったかチェックする
交流タイプ 例 改善策
補完交流(スムーズな会話)
A:「これ、どう思う?」
B:「合理的に考えると…」
(大人A) 継続
交差交流(すれ違う会話)
A:「仕事終わった?」
B:「そんな言い方しなくても!」
(子どもC)
①相手の気持ちを理解する
②「言い方」を調整する
裏面交流(表と裏の意味が違う)
A:「大丈夫?」(大人A → 親P)
B:「大丈夫だよ!(でも本当は辛い)」
(子どもC) 本音を引き出す質問をする
✅ ポイント:
会話のすれ違いが起こりやすい場面を特定する
自分がどの自我状態から話しているか意識する
人生脚本の書き換え(無意識の行動パターンを変える)
「人生脚本」とは、幼少期に形成された 「無意識の行動パターン」 のこと。
① 自分の脚本を探る質問
以下の質問に答えて、無意識の信念を探る。
「私はどんな人間だと思っているか?」
「人生で繰り返しているパターンは?」
「子どもの頃、親にどんなことを言われたか?」
✅ 例:
「私はいつも最後には失敗する」 → 「もしかして、親に『お前はダメだ』と言われ続けた影響?」
「頑張りすぎてしまう」 → 「親が『努力しないと価値がない』と言っていた?」
② 書き換えの練習
「新しい脚本」を決める(ポジティブな言葉に変える)
毎日、自分に言い聞かせる(アファメーション)
✅ 例:
「私は価値がある」
「私は自分の人生を自由に選べる」
ゲーム分析(悪いパターンをやめる)
「ゲーム」とは、無意識に繰り返す 人間関係の悪いパターン のこと。
① 自分が繰り返しているゲームを特定
ゲーム名 例 改善策
「ほら、やっぱり…」ゲーム 「どうせまたダメになる」と思いながら行動し、失敗する 「失敗するとは限らない」と意識的に考えを変える」
「私を助けて!」ゲーム いつも他人に助けを求め、自分で決断しない 小さなことから自分で決める練習をする
✅ ポイント:
ゲームに気づいたら「次は違う選択をする」と決める
交流分析の練習方法

エゴグラムを作り、自我状態をチェック
日常の会話を振り返り、交流パターンを分析
人生脚本を見直し、新しい脚本を書き換える
繰り返す悪いパターン(ゲーム)を意識的に変える
➡ 「自分の思考と行動のクセ」に気づき、より良い人間関係を築く!
毎日少しずつ実践してみましょう!