親へ伝えるときに気をつけること


親への連絡は、生徒の信頼を守りながら、支援を受け入れてもらうために慎重に行う必要があります。以下の点に注意しましょう。


1,生徒の気持ちを尊重する


伝える前に生徒と相談する
→ 「おうちの人に少し話をしてもいいかな?」と確認し、生徒の意向を尊重する。

伝え方を工夫する
→ 「リストカットしている」と直接言わず、「最近ストレスを感じているようです」とやわらかく伝えることも可能。

✗ NG例:「〇〇さんがリストカットをしていて、すぐに病院へ行ったほうがいいです」
◎ OK例:「お子さんが最近、ストレスを感じているようです。少し元気がないようですが、ご家庭ではどうでしょうか?」





2,親がパニックにならないようにする


冷静に、シンプルに伝える
→ 事実を簡潔に伝え、過度に不安をあおらない。

親の受け取り方を考慮する
→ 親が動揺しやすい場合は、ショックを和らげる言い方を選ぶ。

✗ NG例:「このままでは自殺の可能性があります」
◎ OK例:「強いストレスが続くと心配なので、早めにサポートできればと思っています」






3,親を責めない・批判しない


親の育て方を否定しない
→ 「家庭の問題ですね」などの言い方はNG。

親が協力しやすい雰囲気を作る
→ 「お子さんの気持ちを理解することが大切です」と伝え、サポートを促す。


✗ NG例:「おうちでの対応が原因かもしれません」
◎ OK例:「思春期の子どもにはよくあることですが、家でのサポートが大きな助けになります」






4,親の反応に合わせて対応を変える


親がどのような反応を示すかを見極め、それに応じた対応をする。

✅ 協力的な場合

家庭でのサポート方法を伝える(話を聞くときのポイント、プレッシャーをかけないことなど)。
必要なら専門機関(カウンセリング・精神科)の紹介を検討。




❌ 否定的な場合

「大げさだ」「甘えているだけ」と言われたら、「思春期にはよくあることですが、早めの対応が大切です」と冷静に説明。

どうしても理解を得られない場合は、学校内での支援を検討(担任や養護教諭との連携)。







5,伝えるタイミングと方法を考える

  • 落ち着いて話せる時間を選ぶ(慌ただしい時間や短時間の電話は避ける)
  • 対面か電話かを選ぶ(深刻な場合は対面が望ましい)
  • 「連絡帳」など文書での伝達は避ける(誤解を生む可能性がある)








6,具体的な提案をする


どうすればよいかを明確に伝える
→ 「少し気にかけてください」ではなく、「家で焦らず話を聞いてあげてください」など具体的に伝える。


サポートを提案する
→ 「相談先を紹介できます」「学校でも見守ります」と伝え、親が行動しやすくする。







まとめ


✅ 生徒の信頼を守るため、事前に伝え方を相談する。
✅ 親を不安にさせすぎず、冷静かつシンプルに伝える。
✅ 親を責めず、協力しやすい雰囲気を作る。
✅ 親の反応に応じて、対応を調整する。
✅ 具体的なサポート方法を伝え、行動につなげる。

親への連絡は、生徒の支援を進めるための大切なステップ。慎重かつ丁寧に対応することが重要です。


投稿者 marry

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