スクールカウンセラーが相談に来た子どもの情報を親と共有すべきかどうかは、ケースによります。以下のようなポイントを考慮するとよいでしょう。
基本的な原則
守秘義務: 相談者(子ども)のプライバシーを守ることが基本。ただし、例外もある。
信頼関係の構築: 子どもが安心して相談できるようにするため、何でも親に伝えるわけではない。
子どもの意向の尊重: 相談内容を親に伝えるかどうか、子どもと話し合うことが重要。
例外
- 命や安全に関わる場合(重大なリスクがあるとき)
自傷行為や自殺の危険性がある場合
具体的な計画がある
明らかに深刻な精神的ダメージを受けている
過去に自傷・自殺未遂の経験がある
他者への暴力や犯罪行為の可能性がある場合
いじめや暴力行為を受けている、または加担している
重大な犯罪行為(窃盗・傷害・薬物など)に関与している可能性がある - 虐待やネグレクトが疑われる場合(児童虐待防止法に基づく通告義務)
身体的虐待(殴る、蹴る、叩くなど)
心理的虐待(暴言、無視、極端な脅しなど)
性的虐待(性的な行為や強要など)
ネグレクト(育児放棄)(食事を与えない、学校に行かせないなど)
※虐待の疑いがある場合、親ではなく児童相談所や警察に通告する義務がある。 - 学校や社会全体に影響を及ぼす可能性がある場合
重大ないじめの加害者・被害者である場合(学校で対応が必要)
災害や事件に巻き込まれるリスクがある場合(犯罪の被害やトラブル) - 法律や学校のルールに基づいて報告が求められる場合
学校や教育委員会が報告を求める特定のケース
警察や行政機関の要請がある場合
親と共有すべきケース
命や安全に関わる場合(自傷・他傷の恐れ、虐待、いじめなど)
学校や家庭での対応が必要な場合(学習の困難、深刻な不登校など)
子どもが共有を希望する場合(「親に話してほしい」と言われたとき)
共有しないほうがよいケース
子どもが明確に拒否している場合(特に命の危険がない場合は無理に伝えない)
軽い悩みや日常的なストレスの相談(親に言うことで逆にプレッシャーになることも)
親子関係が悪く、伝えることで子どもに不利益が生じる場合
共有する場合の配慮
子どもと事前に相談:「親に伝えたほうがよさそうだけど、どう思う?」と意向を確認。
部分的な共有:すべての情報を伝えるのではなく、必要な範囲にとどめる。
親への伝え方を工夫:子どもが話しやすいようにサポートしたり、第三者を交えたりする。
結論
基本的には 「守秘義務を尊重しつつ、子どもの安全を最優先に考える」 ことが大切。ケースバイケースで慎重に判断し、子どもの信頼を損なわないように対応するのが理想です。
✅ 子ども本人に説明する:「この話は守秘義務があるけど、安全のために大人と共有しなければならないよ」
✅ できる限り子どもと一緒に考える:「どう伝えたらいいと思う?」
✅ 関係機関と連携する(児童相談所・学校・医療機関など)
「子どもの安全を守ること」と「信頼関係を維持すること」 のバランスを考えながら対応するのが大事ですね。