アイメッセージとは?
相手に配慮しつつ自分の気持ちや考えを伝えるコミュニケーションの手法を、心理学ではアサーティブコミュニケーションといいます。アイメッセージ(I message)はアサーティブコミュニケーションの1種で、「I=私は(が)」を主語にして相手に自分の意思や要望を伝えるテクニックです。

アイメッセージのメリット
- 他者を尊重しながら自分の意志や考えを主張できる
- やわらかい表現で伝えることができる
- 人間関係が良好になりやすい
アイメッセージで伝える言葉は「私は~と思う」という意見、つまり私見です。
※相手を批判したり相手の行動を制限したりするニュアンスは含まれません。
「私は~をしてほしいです」、「私は~だと思います」といった形式ですので、他者を尊重しながら自分の意思や考えを主張できます。
アイメッセージで話す人には周囲も安心感を覚えやすいので、人間関係も良好になりやすいです。
ノートを勝手に見られたときのアイメッセージの例
よくある反応(攻撃的・受け身的)
❌ 攻撃的な反応:「勝手に見ないでよ!最悪!」
❌ 受け身的な反応:「(何も言えずにモヤモヤする)」
→ これだと、相手を責めたり、自分の気持ちを伝えられなかったりするので、関係が悪くなることも。
アイメッセージを使った伝え方
✅ 「私はちょっとイヤな気持ちになったよ。なぜなら、自分のノートは大事なもので、勝手に見られるとびっくりするから。だから、今度見るときは、一言聞いてくれると嬉しいな。」
ポイント
✔ 「私は〇〇と感じた」 →「イヤな気持ちになった」「びっくりした」など感情を伝える
✔ 「なぜなら〇〇だから」 → ノートは大事だから
✔ 「だから〇〇してくれると嬉しい」 →「次からは一言聞いてね」と具体的なリクエスト
こんな言い方もOK!
⭐ 「私はびっくりしたな。なぜなら、ノートは自分だけのものだと思ってたから。だから、次からは見てもいいか聞いてほしいな。」
⭐ 「私は少しイヤな気持ちになったよ。なぜなら、自分のノートを勝手に見られると、秘密をのぞかれた気がするから。」
実際の練習方法
① ロールプレイで練習
親や先生が「ノートを勝手に見た友達役」になって、子供がアイメッセージを使って伝えてみる
最初はうまく言えなくても大丈夫!一緒に考えてみる
② 書き出してみる
- まず「どう感じた?」を書き出す(例:「嫌だった」「びっくりした」)
- 「なぜ?」を考える
- 「どうしてほしい?」を考える
アイメッセージがうまく使えると、トラブルが起きても冷静に伝えられるようになります!
「次からは〇〇してくれると嬉しい」 という言い方ができると、関係も悪くならずに済みます。