子どもが「死にたい」と口にした場合、スクールカウンセラーとしては慎重かつ適切な対応が求められます。
保護者に伝える際は、不安を煽りすぎず、しかし事態の重要性はしっかり伝えることが大切です。



まず大切にするべき基本姿勢

✅ 冷静に、しかし真剣に伝える
→「大丈夫ですよ」ではなく、「お子さんの気持ちを一緒に考えていきましょう」と寄り添う

✅ 「一時的な発言」と決めつけない
→ たとえ軽い気持ちで言ったとしても、背景にある思いを軽視しない

✅ 保護者を責めない
→ 「どうして気づかなかったんですか?」ではなく、「今、お子さんがどんな気持ちか一緒に考えましょう」

✅ すぐに病院や専門機関につなげることを前提にする
→ 必要に応じて、児童精神科やスクールソーシャルワーカー、児童相談所に相談を促す




保護者への伝え方(具体例)

📌 ① 保護者が動揺しないように伝える
❌ NG例:「お子さんが死にたいと言っています。とても危険です!」
✅ 良い伝え方:「お子さんが最近、気持ちがとても落ち込んでいるようです。」

➡ 「今日、お子さんが『死にたい』と話していました。」
➡ 「とてもつらい気持ちを抱えているように感じます。」
➡ 「何かお子さんにとって大きな負担になっていることがあるのかもしれません。」


📌 ② 事実を淡々と伝える
「〇〇さんが今日、私に『死にたい』と話してくれました。」
「おそらく、とてもつらい気持ちを抱えているのではないかと思います。」
「本気かどうかはわかりませんが、このような言葉が出るということは、それだけ苦しんでいるということです。」




📌 ③ 保護者の責任を問わず、協力を求める
❌ NG例:「親の接し方が問題だったのでは?」
✅ 良い伝え方:「親御さんにしかできないサポートがあります。」

➡ 「今は、お子さんが安心できる環境を一緒に作ることが大切です。」
➡ 「お子さんは、ご家族のサポートを求めているかもしれません。」
➡ 「まずは、お子さんの話をじっくり聞いてあげる時間を作っていただけますか?」



📌 ④ 受診や専門機関の利用を促す
❌ NG例:「すぐに病院に連れて行ってください。」(押しつけると拒否されることも)
✅ 良い伝え方:「一度、専門家に相談してみるのも一つの方法です。」

➡ 「子どもの気持ちは、時には親にも言いづらいことがあります。」
➡ 「心の専門家とお話しすることで、お子さんが楽になれることもあります。」
➡ 「最近は、児童精神科やカウンセリングを受けるお子さんも増えていますよ。」

✅ 「○○(地域の相談窓口)でも無料で相談できます。」
✅ 「病院に行くのがハードルが高ければ、まずはスクールソーシャルワーカーに相談してみませんか?」





保護者にお願いすること

  • お子さんを一人にしないようにする
  • 「なぜ?」と問い詰めるのではなく、「どんな気持ちだった?」と優しく聞く
  • 「そんなこと言わないで!」と否定せず、気持ちを受け止める
  • 少しでも様子がおかしいと感じたら、すぐに専門機関に相談する






保護者が「大したことない」と受け止めた場合の対応

もし保護者が 「うちの子は大丈夫です」 と深刻に受け止めない場合は、次のように伝えます。

✅ 「大丈夫かどうかは、専門家と一緒に考えていきましょう。」
✅ 「大ごとにするのではなく、今できることを探していくことが大切です。」
✅ 「たとえ軽い気持ちでも、一度専門の方に相談することで安心できますよ。」





すぐに連携すべき専門機関(例)

📌 児童精神科・心療内科
➡ 精神的なケアや治療を行う医療機関

📌 児童相談所・子ども家庭支援センター
➡ 家庭環境や子どものメンタルヘルスを支援

📌 スクールソーシャルワーカー(SSW)
➡ 学校と家庭をつなぐ専門家

📌 24時間子どもSOSダイヤル(#9110)
➡ すぐに相談できる公的な窓口






まとめ:保護者への伝え方のポイント

✅ 事実を冷静に伝える:「お子さんが『死にたい』と話していました。」
✅ 不安を煽りすぎない:「とてもつらい気持ちを抱えているようです。」
✅ 保護者の責任を問わず、協力を求める:「今、一緒にできることを考えましょう。」
✅ 受診や専門機関の利用を促す:「専門の先生に相談することで、お子さんの気持ちを軽くする方法が見つかるかもしれません。」



「死にたい」という言葉は、必ずしも本気の自殺願望ではなく、SOSのサインであることも多いです。
しかし、たとえ一時的な発言であっても決して軽視せず、保護者と連携して慎重に対応することが大切です。

投稿者 marry

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