来談者中心療法のスキルを向上させるためには、実践的な練習が必要です。以下に、効果的な練習方法を紹介します。
基本的なスキルの練習

① アクティブ・リスニングの練習
目的: クライアントの話を正しく理解し、適切に反応するスキルを磨く。
方法:
ペアワーク:
2人1組になり、1人が「話し手」、もう1人が「聞き手」になる。
話し手は、最近の出来事や悩みについて3~5分話す。
聞き手は、「うなずき」「相槌」「要約」「感情の反映」などを使いながら聴く。
その後、フィードバックし合う。
音声や動画の傾聴練習:
カウンセリングの録音や動画を見て、カウンセラーの対応を分析する。
自分ならどう対応するかを考えながら聞く。
シャドーイング:
実際のカウンセリングのやり取りを音声で聞きながら、自分も同じように応答する練習。
② 感情の明確化(リフレクション)の練習
目的: クライアントの話の背後にある感情を捉え、適切にフィードバックする力を養う。
【方法】
感情を読み取る練習:
友人や家族と会話をする際に、相手の感情を意識しながら話を聴く。
「今、少し不安そうに聞こえましたが、何か気になることがありますか?」などと問いかける。
ワークシートを使う:
いくつかの事例を用意し、それぞれのケースでクライアントがどのような感情を抱いているかを考える。
例えば、「最近、仕事が忙しくて疲れている」と言われたら、
→ 「疲れを感じているんですね。どんなことが一番負担になっていますか?」 などと返す練習をする。
③ 無条件の肯定的関心を持つ練習
目的: クライアントの話を評価せず、受容的に聴くスキルを身につける。
【方法】
「ジャッジしない聞き方」の練習:
友人や家族と話すとき、相手の発言に対して「評価」や「アドバイス」をせずに聴く。
例: 「それはよくないね」→ 「そう感じたんですね」 に言い換える。
偏見をチェックする:
自分が苦手とする価値観や意見に対して、どのように感じるかを振り返る。
例えば、「仕事を辞めたい」という人に対し、「簡単に諦めるのはよくない」と思ってしまう場合、それが自分の価値観であることを自覚する。
④ 沈黙の練習
目的: クライアントが話す時間を確保し、沈黙に耐える力をつける。
【方法】
ペアワーク:
意図的に5~10秒の沈黙をつくる。
クライアント役は沈黙の後にどのように感じたかを振り返る。
カウンセラー役は焦らずに相手が話し出すのを待つ練習をする。
カウンセリング動画の分析:
沈黙の場面があったとき、カウンセラーがどのように対応しているかを観察する。
実践的なロールプレイ
目的: 実際のカウンセリングを想定し、セッションの流れを体験する。
【方法】
役割を決めて実施
3人1組(クライアント、カウンセラー、観察者)でロールプレイを行う。
クライアントは実際に抱えている悩みを話すか、架空の設定を演じる。
カウンセラーは「無条件の肯定的関心」「共感的理解」「自己一致」を意識して対応する。
観察者は、良かった点や改善点をフィードバックする。
録音・録画して振り返る
自分のセッションを録音し、後で聴き返す。
「アドバイスしていないか?」「クライアントの感情を反映できているか?」をチェックする。
現場での実践と振り返り

◎実際のカウンセリングで試す
◎学んだ技法をカウンセリングや日常会話で実践する。
例: 「最近、仕事が大変で…」と言われたら、「それは大変ですね。どんなことが特に負担になっていますか?」 と共感的に聴く。
◎スーパービジョンを受ける
◎経験豊富なカウンセラーや指導者にセッションを見てもらい、フィードバックを受ける。
◎日記をつける
◎その日のカウンセリングの気づきをメモする。
◎「うまく共感できた場面」「難しかった場面」などを振り返る。
まとめ
来談者中心療法のスキルを磨くには、
① 傾聴の練習(アクティブ・リスニング)
② 感情の明確化(リフレクション)
③ 無条件の肯定的関心を持つ訓練
④ 沈黙に耐える練習
⑤ ロールプレイや実践でのトレーニング
を組み合わせて行うのが効果的です。
日常の会話でも、評価やアドバイスをせずに「共感的に聴く」ことを意識すれば、自然とスキルが身についていきます。
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