児童・生徒のカウンセリングをしていると、親から言われた言葉、先生から言われた言葉でとても傷ついている子の話をよく耳にします。
そこで今回否定的な言葉についてお話ししたいと思います。
否定的な言葉の効果
傷つける
不安にさせる
否定された気分にする
怒らせる
気分を下げる
拒絶反応を起こす
やる気を失わせる
委縮させる
※否定的な言葉は相手を傷つける武器となります。
否定的な言葉の怖さ
否定的な言葉を使うと本来望んでいない行動を引き起こしてしまうことがあるので注意が必要です。
例えば、「遅刻しないように」という指示を出すと、逆に遅刻する可能性が高くなると言われています。
これは、人間の脳が否定語を理解できないとされるためです。
本来は良い行動を促すために使われるはずの言葉が、逆効果となってしまうことがあるため、言葉の使い方には注意が必要です。
子どもたちに対して、肯定的な言葉を使い、良い行動を促すようにしましょう
否定された言葉を耳にすると、心理的にその行動をしたくなる
「絶対その物にはさわらないで!」と言われれば気になりますし、
「ミスするな!」と言われれば、ミスを頭の中でイメージして、
無意識にミスをする可能性が高まります。
私たち人間の脳は「否定語」を理解できないといわれています。
「ミスをしないように」
「失敗しないように」
「遅刻をしないように」
というような「~しない」という否定語に対して、
「ミスをする」
「失敗をする」
「遅刻をする」
という内容を受け取ってしまうというのです。
すると、悲しいことに、
「しないようにしよう」と思ったことが
起こりやすくなってしまいます。
ピアノの発表会でミスをしないようにやってね。
と言葉をかけられた子は
残念ながら「ピアノでミスした」ことを頭の中でイメージしてしまいます。
こうした現象を、
心理学では「否定命令」といいます。
言葉の言い換え
「立たないで」ではなく「座って見てね」
「走らないで」ではなく「ゆっくり歩いてね」
「しゃべらないで」ではなく「静かに見てね」
「あなたには無理」ではなく「こうしたらできるんじゃないかな」
など言葉を変えることが、
子どもたちを傷つけず行動を変える一歩となります。
自分自身が口にしている
「否定的な言葉」に気づいたら、
「肯定的な言葉」に直していきましょう。
遅刻するな、ではなく
時間に余裕を持ってきてね。
忘れ物をするな、ではなく
何日までに持ってきましょう。
否定的な言葉でのびのび育つ子供はいません。むしろ否定的な言葉で傷ついたりやる気を奪われたり、自信を失ったり・・・。
もし否定的な言葉を使っているのであれば、まずは「否定的な言葉を使っていた」と気づくことが大きな一歩となります。まずは自分の言葉を振り返り日頃どのような言葉を発しているのか振り返ってみましょう。
【事実】は変わらなくても【伝え方】で捉え方が大きく変わります!!